凶器は壊れた黒の叫び

凶器は壊れた黒の叫び (新潮文庫nex)

凶器は壊れた黒の叫び (新潮文庫nex)

 

君が求めたものは、夢か、幸福か。新聞部の創設。柏原第二高校に転校してきた安達は、島で唯一の小学生・相原大地のために部活動を始めることを提唱する。賛成するクラスメイト達だったが、七草はそれが堀を追い込むために巧妙に仕組まれた罠であることに気づく。紐解かれる階段島の歴史と、堀が追い求めた夢。歩み続けた七年間。その果てに彼女が見つけた幸福と、不幸とは……。心を穿つ青春ミステリ、第4弾。

 

階段島シリーズ第四弾。

真辺は正しいけれど、正しすぎてキツく感じる。みんなが彼女のように強い人間じゃない。でもその正しさこそ美しく七草がピストルスターにするのも分かる。

堀の優しさは尊い。過保護なほどの優しさ。その過去を知ると堀をピストルスターにした彼の気持ちも分かる。

個人的には堀の優しさがすごい好き。

しかしこの島の成り立ちと彼と彼女の過去は良かった。思いもしていなかったけど、知ると納得することが色々あった。

夢か幸福のどちらか。夢が叶わなければ不幸だから、幸福を求めるけど夢を選ぶって考え方は面白いな。

魔女の争い、そして七草の選択。次巻も非常に楽しみ。

七草はどこまでも輝く真辺のために生きるんだろうな。

ひっそりとライトノベル個人史

流行りに乗ってでライトノベル個人史を書こうかと思っていたんですが、なんやかんやのうちに流行りは去ってしまった……のかな? まあ、せっかく書いたので公開ということで。

長く読んでいるようでまだライトノベルを読み始めて6年なんですよね。短い個人史になりそうです。

 

◯2010年

俺の妹がこんなに可愛いわけがない (電撃文庫) ゼロの使い魔<ゼロの使い魔> (MF文庫J) バカとテストと召喚獣<バカとテストと召喚獣> (ファミ通文庫)

ライトノベルとの出会いは高校1年の時です。

それまではハリーポッターやらダレンシャン、タラダンカンやらナルニア、そして青い鳥文庫等々親に勧められるまま読んだくらいでした。と言っても相当ハマりましたが。特にダレンシャンを読んだときの衝撃は今でも忘れられません。

そして高校に入学して友達も出来ず部活にも入ってなかったので暇をしていた10月の深夜、ふとテレビを付けた時に『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』のアニメ1期がちょうどやっていました。深夜アニメに触れたこともなかったので「あ、なんかエロそう(高校生並み感」ということで見始め、調べたら原作があるということで買ったのがライトノベルとの出会いでした。今でも一番好きなキャラである新垣あやせとも出会えた素晴らしい作品です。

そこからライトノベルというものに興味を持ち、すぐに古本屋に向かいました。バイト禁止でお小遣いも多くはなかったので100円で何か面白そうなのはないかと物色していたときに出会ったのが『ゼロの使い魔』です。12,3巻まで100円で置いていたので数巻買って帰りました。これが大当たりで更にどっぷり浸かっていくことに。

3番目に読んだのは『バカとテストと召喚獣』。高校からの帰りのバスで斜め前の人が読んでいるのを後ろから見て、ページの左上の小さなタイトルから本屋で探して読んだのを覚えています。そして定期試験が近づく度に無性に読みたくなりバカテスを何度も読み返してました。

その後は当時のアニメ化作品『はがない』『IS』辺りを買っていったのは覚えています。

 

◯2011年

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 (ガガガ文庫) 魔法科高校の劣等生(1) 入学編〈上〉<魔法科高校の劣等生> (電撃文庫)

本屋に寄ることも増えて気になった新刊なんかをちまちま買う生活、高校2年の2011年この年に発売して買っていたシリーズは後にアニメ化されることが多かったように思います。『ブラック・ブレット』『ストライク・ザ・ブラッド』『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』『デート・ア・ライブ』『魔法科高校の劣等生』この辺りは上手いことアンテナを張れてたみたいで当時から買っていました。特に俺ガイルは当時友達がいなかった自分にかなり影響がありました。

そして劣等生をきっかけに知った小説家になろうにハマったのが2011年中頃からです。なろう小説をコピペしてテキストデータにして電子辞書の中に入れて授業中に読んでいた覚えがあります。『オーバーロード』もこの時期に知りarcadiaで読みました。自分で小説書いたりもしたのもこの時。

 

◯2012年

オーバーロード1 不死者の王

オーバーロード』が書籍化されたのがこの時期。そしてなろう作品の書籍化もこの時期辺りから一気に増えたように感じます。

受験が近づいていたのもありますし、お小遣いだけでは買っているシリーズの新刊を買うのだけでも精一杯でなかなか新シリーズには手を出せない状況でした。

 

図書

アスラクライン<アスラクライン> (電撃文庫) 風の聖痕<風の聖痕> (富士見ファンタジア文庫) 生徒会の一存―碧陽学園生徒会議事録〈1〉 (富士見ファンタジア文庫)

図書館は資金の少ない高校生の大きな味方でした。バカテスを買った後お金もないしどうしようと考えていた時そういや図書館にはラノベって置いているのだろうかと思いすぐさま地元の図書館のOPACで調べました。幸いなことに結構な数が置いてあることが分かりすぐさま利用しだしました。

また、高校の図書室にもそれなりにラノベが置いてたのでそちらも利用してました。

アスラクライン』『RIGHT×LIGHT』『風の聖痕』『生徒会の一存シリーズ』『戯言シリーズ』辺りが印象的です。

生存は深夜にラジオの話を笑いを堪えながら読んだのを覚えています。

 

◯2013年

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん―幸せの背景は不幸 (電撃文庫) さくら荘のペットな彼女 (電撃文庫) BLACK BLOOD BROTHERS1?ブラック・ブラッド・ブラザーズ 兄弟上陸?<BLACK BLOOD BROTHERS> (富士見ファンタジア文庫)

見事大学受験失敗して浪人時代です。多分この年が人生で一番ライトノベル読んでました(白目

この時期くらいから読書メーター始めてるのでそれを見れば一目瞭然ですが、月に100冊とか読んだのはこの時期くらいです……。Twitterも始めて情報が多く集まるようになったのも大きいかもしれません。

読書メーター始めたのもあり前に読んでいた作品を読み返したりしつつ、図書館を大いに利用しました。『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』『BLACK BLOOD BROTHERS』『円環少女』『レンタルマギカ』『東京皇帝☆北条恋歌』『神様のメモ帳』『ミスマルカ興国物語』『サクラダリセット』『さくら荘のペットな彼女』などなど読んでいきました。

みーまーの文章は読んでいるだけで頭がおかしくなりそうで大好きでしたね。

さくら荘は読んでると浪人しながら遊んでいる自分をと比べて死にたくなったりしました。

BBBはエンジンかかるのがちょっとばかし遅いですが、今まで読んだ作品の中で一番面白いと思っています。好きだとか思い入れが深い作品は多くありますが、"面白い"っていうのはこの作品です。

 

◯大学入学〜現在

バイトを始めたのもあり資金は問題にならなくなって新刊新シリーズを多く買えるようになりました。逆に図書館利用の頻度も下がってきて、積読が段々と増えていく。既に処理できない量になってる気がする。そんな現在。

 

 

 

 

こうやって書いてみたはいいですが、タイトルを羅列しただけみたいになってあまり面白くないですね。

こうやって振り返るともっと前にラノベに出会っていたかったなと思います。中学時代にあれほど無駄にした時間が勿体無い。まあその分というか6年で2500冊は読んでるのでそれなりに密度は高いのではと思ってます。

これからもガンガン読んでいきたいですね。ブログの更新頻度を上げたいとは思ってます。

では、また。

インスタント・ビジョン 3分間の未来視宣告

インスタント・ビジョン 3分間の未来視宣告 (角川スニーカー文庫)

インスタント・ビジョン 3分間の未来視宣告 (角川スニーカー文庫)

 

西暦2021年に発見された病“夢現譜症候群”。感染した人間は必ず“2029年12月31日”に3分間だけ意識が飛ばされる=“未来が視える”というその現象。14歳のレオはロンドン市内で無差別に人を斬り裂く未来を体験する。「どうして俺が殺人鬼なんだよ!?」絶望と共に未来視から戻ってきた彼にはある異能が目覚めていた―。3年後、Xデーが迫る中、ある少女がレオのもとに現れる。「あなたを殺しにきた」と告げながら。近未来SFバトル開幕!

 

感染した人間は皆同じ時間の未来を見るという現象。そんな未来で殺人鬼となっている自分を体感したレオが未来を変えるべく奮闘する物語。

未来を体験することによって幸せな未来に希望を持つもの、不幸な未来に絶望するもの、未来が見えずに自暴自棄になるものと、体験する未来に大きく動かされる人々が面白かった。

そんな中で未来視を経て異能を得たものたちがその原因を探り解決しようとする。レオも殺人鬼になると知れ渡ってる中、そんな殺人鬼らしく冷徹な仮面を被って未来視の感染源を探していく。そして垣間見える殺人鬼の一面みたいなのが不穏。

そして作者が力を入れたというレオが尋問をするシーン、いやはや最高でした。容赦がなくって素晴らしい。

あとはラビットさんが良かった。悪役を演じる悪役のような感じで、レオに倒されることを望んでいるようで、未来が見えなかった自分の死に場所を探しているようで良かった。最後にはヒーローに勝ちたいってなるのも良い。

そんな悪役だとか尋問シーンとかこの作品の暗い雰囲気をまごまごさんのイラストがいい感じに描き出していて良かった。この人の白黒イラスト良いよね。

りゅうおうのおしごと! 4

りゅうおうのおしごと! 4 (GA文庫)

りゅうおうのおしごと! 4 (GA文庫)

 

 「わたし、もっともっと強くなって……絶対に勝ちますっ!!」小学校が夏休みに入ったその日、あい達は東京を目指していた。目的は――最大の女流棋戦『マイナビ女子オープン将棋トーナメント』。女流棋士やアマチュア強豪がひしめくその大会を、あいと天衣は破格の才能を武器に駆け上がって行く。一方、その師匠はというと……弟子に隠れて美人女流棋士と将棋番組でイチャイチャしたかと思えば、その翌日は別の女の子と原宿で手繋ぎデート!? しかもそのお相手は……銀子!?将棋に全てを捧げた女性達が織りなす灼熱の祭典を描いた第四巻! 人生で最も熱い夏が今、始まる。

 

相変わらずすごく面白かった。

今回はあいたちの女流棋戦がメイン。 しかしこの小学生たち順調である。

雷は結構好き。あの才能の化け物みたいなとことか、強くなるために手段選ばない辺り。正直あいには悪いが雷に勝って欲しかった感はある。

今回は姉弟子が異常なほど可愛かったな。

才能を見えているで表現するのがすごい好き。そして最後の八一には震えた。名人との戦いが楽しみすぎる。