埼玉県神統系譜
実家の神社を継ごうと考えていた孝介はある日、実家の神社が倒産しかけていると知る。そんな孝介の前にオオカミの面を着けた神と名乗る少女が現れ、神社の経営を立て直すべく神社によせられた願いを叶えていくことになる。
神さまが出てくるが、基本的にはとりとめもない日常と言った雰囲気。
なんといっても語り口が独特で面白い。一人称の地の文が流れるように言葉が続き心地よく読める。
孝介のダメダメだが、ぐだぐだと口で言ってなんだかできるやつみたいな雰囲気がすごく好き。この独白だけでずっと読んでいられると思える面白さ。
話の起伏は小さいがノンビリとした日常を感じられいい。
最後にはどこか物寂しい気持ちにもなった。
個人的にはかなり好みだった作品。